ニンラーロ®について
ニンラーロ®について
ニンラーロ®のはたらき
ニンラーロ®は、多発性骨髄腫治療に用いられるプロテアソーム阻害薬という種類のおくすりです。
骨髄腫細胞は、細胞内にあるさまざまなタンパク質のはたらきによって、分裂、増殖を繰り返していきます。役割を終えて不要になったタンパク質は、プロテアソームという酵素によってバラバラに分解され処理されます。
プロテアソームの作用を阻害すると不要になったタンパク質が分解されなくなり、その結果として骨髄腫細胞の増殖が抑制されます。
ニンラーロ®は、プロテアソームを阻害するおくすりです。
ニンラーロ®の服用開始にあたって
ニンラーロは、多発性骨髄腫に対する治療薬として、以下の2種類の場合で使われます。
- (1)大量化学療法を伴う自家造血幹細胞移植を行って奏効が得られた後、あるいは、自家造血幹細胞移植を行わず薬物療法で奏効が得られた後の維持療法(単剤療法)
- (2)これまでの治療に対して効果が認められなかったり、寛解状態から再発した多発性骨髄腫の症状を抑えるために、レブラミド、デキサメタゾンを併用する経口3剤併用療法
ニンラーロの服用を開始するにあたって、以下の項目に該当する場合は、医師、薬剤師にお申し出ください。
- 肝臓の機能が低下している
- 腎臓の機能が低下している、もしくは透析を受けている
- 妊娠中である、もしくは妊娠の可能性がある
- 授乳中である、もしくは授乳の予定がある
- 処方箋薬、市販薬を含むほかのおくすりやサプリメントを服用している
監修:名古屋市立大学医薬学総合研究院 血液・腫瘍内科学分野 教授 飯田真介 先生